採尿大作戦


去勢手術の術前検査を行うことになったしらす。
血液は受診時に採取したので、残りは尿検査です。 (「しらす、採血される」参照)


尿検査は、大変です。
人間なら、トイレに行けばいいのです。
図や目盛りの入った紙コップなどに採り、検体入れに入れ替えるだけです。
すのことペットシーツのトイレも多分、簡単です。
シーツの上にラップでも広げておけば、大丈夫でしょう。
尿を吸収して固まる砂の場合、一体どうしたらよいのでしょう。

採れなければ病院でカテーテルで採るそうです。
無用な苦痛は与えたくないので、できれば自然尿を採ってあげたいです。

採尿道具

こんな物を、病院から渡されました。
「ペット用採尿スポンジ ウロキャッチャー」です。
こんな便利な物があるんですね。

説明が書いてあるので読んでみると、気になる部分がありました。
「排尿中または直後に、スポンジ部を10秒以上尿に付け、吸い込ませます」
…10秒って、ハードル高くないですか?
猫のチーの姿勢は、かなり地面スレスレなのでチーがよく見えないのです。
10秒もヒットさせる事ができるか、少し不安です。
やってみるしかありませんね。

ドキドキしながら、しらすのチーを待つみすたんと私。
熱い視線をしらすに送ります。
しらすがトイレに入り、砂を掘り始めました。
お尻の位置からして、チーをするようです。
「今だ!」
しらすのお尻を少し持ち上げて、砂としらすの間にスポンジを入れます。
チー、という音が終わり、しらすがお尻を上げました。

「…全然濡れてないんですけど」
「位置が悪いんだね」
「見えないから、難しいよ」
「角度がつきすぎて、面積が狭いんだよ」

2人で反省と改善点を話し合います。
お弁当などに使う小さなプラスチックカップに割り箸を付けたもので再チャレンジしてみることに。
結果は同じく、よく分からずにチーから外れてしまいました。

「かすりもしないよ」
「ストライクゾーンが狭すぎるんだよ」
チーを受ける面積が広くて、お尻の下に入れ易い薄さの物が必要なのです。
何がいいのか、考えます。

お玉

ありました。

広い面積、厚さは薄く、液体を溜める事ができ、取っ手まで付いています。
これほどチーを採るのに適した道具が他にあるでしょうか。

しらすがトイレに行った瞬間に、お玉を握りしめて様子を見ます。
お尻を下げてチーの姿勢と分かるや否や、素早くお玉を差し込みます。
取っ手と薄さ、絶妙な角度のおかげで、スムーズに挿入できました。
しらすがお尻を上げると、そこにはお玉になみなみと溜まっているチーの姿が。
お玉、最高です。
液体は、味噌汁から尿までお玉に任せておけば間違いないようです。
ありがとう、お玉さん。
とはいえ、食事用にはもう使えないので、新しいお玉を買わなければいけません。

たっぷりと尿を吸いこんだスポンジを持って、動物病院に向かいます。
本日は私一人で、徒歩です。
では、行ってきます。

袋を漁るしらす

しらすには、採尿大作戦なんてどうでもいいのです。
袋の方が余程気になるお年頃です。


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