今年の稲刈り事情


今年もまた、宮城にやってきました。
勿論、稲刈りのお手伝いの為です。

今年は夏の猛暑の所為で、農作物に深刻な被害が出ています。
…と、ニュースで言っていました。
幸いにも宮城は、それなりに雨が降りました。
おかげで、日の光を浴びてぐんぐん稲は成長したそうです。

夏に晴天が続くのは稲には良いことでしたが、今年は度が過ぎました。
あまりの暑さに、夜の気温が高いのです。
こうなると、別の問題が発生します。
「高温障害」です。

簡単に言うと、夜の暑さに体力を消耗してしまい、昼に作ったデンプンを稲穂などに回せなくなります。
その為、米粒が白く濁ったり、根が弱って倒れたりするというのです。

白濁しても米は米。
勿論食べられますが、問題は見た目です。
お米には「等級」というものが存在します。
米粒の大きさ・水分量・色などによって決まる、文字通りお米の品質の目安となるものです。
これが、低くなってしまう可能性が高いのです。
等級が下がれば、買い取り価格もガクンと下がります。
1年かけて育てたお米がそんな目に遭うのは、農家にとって辛い事です。

ニュースによると、新潟では例年70〜80%が1等米なのに、
今年は10〜20%くらいになりそうだと言っていました。
(うろ覚えなので、数字は大体の値です)

ただでさえ生育が早まっているので、早目に刈り取らないと収穫時期を逃してしまいます。
刈り取ってみても、白濁している可能性が高いです。
そんな切迫している時期なのですが、ここで天気が邪魔をします。
雨が続くのです。
台風までやってきました。

雨では稲刈りはできず、稲が濡れている間は晴れても刈り取れません。
刈りたいのに、刈れない。
そんな時期に今回は宮城にやってきたのです。

曇天の田んぼ

小雨が降っては止み、風の無い曇天続き。
早く、晴天の中稲刈りをしたいものです。


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