しらす、出会う
宮城滞在中のしらすです。
窓の外を眺めていると、白黒の猫がいました。
我が実家の近所の野良猫さんです。
野良とはいえ、実家と隣家の2ヶ所に常設の食事処を持つ、愛され猫達です。
その子は窓越しにしらすを見ると、すぐに何処かへ行ってしまいました。
その数分後の事です。
誰かいます。
野良猫の1匹で、「ぼっつん」と呼ばれている子です。
尻尾がぼっつんと切れているので「ぼっつん」なのだそうです。
ぼっつんは、「ぶっつり」とか「ぷっつり」に相当する言葉です。
ぼっつんが近付いてきました。
しらすは物心ついてから初めて会うであろう他の猫に、興奮しています。
あれ、もう1匹来ました。
この春生まれた「ちびっこ」と呼ばれる子です。
更に増えました。
最初に見かけた白黒の「うし子」です。
どうやら、うし子が「見慣れない猫がいるぞ」と教えて回ったようです。
田舎の情報網は猫にも存在するようです。
ずっと窓辺でしらすの様子を見ているぼっつん。
しらすは怖いのか、フーッと鳴いています。
実家はよく野良猫がうっかり入り込んでしまうので、しらすの事を閉じ込められた子だと思っているのかもしれません。
うし子は「大変だ、また閉じ込められてる子がいるぞ」と触れまわったのでしょう。
ぼっつんは、皆が来るまでのしらす見守り係なのだと思います。
どれだけしらすが威嚇しても、じっと傍にいるぼっつん。
なんて優しいのでしょう。
「ぼっつん」なんて呼び捨てにできません。
「ぼつ子」さんと呼ばせていただきます。
オスですが。
おや、新顔です。
この子は「めー」と呼ばれています。
なぜ、並ぶ。
母に聞くと、ぼつ子はめーの息子だそうです。
それにしても、仲の良い親子です。
めーが近付いてきました。
威嚇もせず、気になる様子のしらす。
めーはかなり魅力的な大人のメスのようです。
ずっとしらすを見守るぼつ子さん。
それにしても、野良猫とは思えぬ美しい毛並みです。
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