ハンター、しらす


猫の夜目は侮れません。

外を眺めるしらす

人間にはただの暗闇でしかない庭も、しらすにはアレコレ見えているようです。
何かを見つける度に、じっと見つめます。
「ニャ、ニャ、ニャ」という聞き慣れない鳴き方をする時は、大抵何か見つけた時のようです。
遠くにいる分にはそれだけですが、それが近くに来ると事情は変わります。

窓にジャンプするしらす

ジャンプ!

網戸の向こうの何かを捕らえようと必死です。
本能ですね。

ある日、気が付くとしらすがキョロキョロしていました。
その視線を追ってみると、小さな羽虫がリビングを飛んでいます。
私の宿敵「蚊」ではないので、緊急性は低いと判断し、その様子を眺めていました。
すると、壁際に行った虫に対して、しらすが怒涛の猫パンチを繰り出したのです。
本気で潰す気がないのは、力加減を見ていれば分かります。
ところが、手数に負けたのかしらすの狙いが正確なのか、しらすのパンチは虫にヒット。
ひょろひょろと虫が落ちて行きます。
緊急事態です。

「みすたん、ティッシュ取って!」

叫びながら、しらすを捕獲します。
ハンター・しらすの目がキラキラと輝いています。
私の腕の中から、獲物の元へと駆け寄りたいのです。
みすたんはしらすを見ていなかったので、事態がよく分かりません。
「何?」
「しらすが虫を猫パンチで倒したの。このままじゃ食べちゃうから早く!」

猫の動体視力と猫パンチの速度、侮り難し。


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