新聞を読ませて下さい
どれ、新聞でも読みますか。
新聞が乱れています。
みすたんが読みっ放しにしたのでしょうか。
ん?
何か出てきました。
やはり、君ですか。
新聞の中には、真ん丸な目で潜むハンターがいました。
当然のように、新聞をめくる度に暴れ回ります。
あのカサカサという音が、猫心を鷲掴みするのです。
どれほど遠くにいようと、例え昼寝をしていようとも。
魅惑の音が聞こえる限り、彼は走り続けるのです。
おかげで、記事ひとつまともに読むことはできません。
遊び疲れたしらすが休憩しています。
なんで、そこなんですか。
広げた新聞、読んでいる本、見ているテレビの前…
しらすは必ず「そこを見てるのに!」という場所に腰をおろします。
人間の視界の真ん中にいないといけないのでしょうか。
「かまって!」と同じで、「見て!」ということでしょうか。
なんて可愛らしい。
分かったから、もう少しだけ横にずれて下さい。
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