おいしい猫砂
我が家に来て以来、しらすは「炭の猫砂」というトイレ砂を使っていました。
急いで必要だったこともあって、特に何のポリシーもなく選んだものです。
しらすハウス製作のためにいったホームセンターで買ったのですが、大きい店舗なので、ペット用品どころかペットすら取り扱っています。
しらすを拾う前は、ここで猫を眺めるのが楽しみでした。
当然、ペット用品もなかなかの品揃え。
そこでしらすのトイレ砂を選ぶことになったのですが、これが困りました。
実家で猫を半野良(食・住は完備された、屋外猫)で飼っていましたが、あれは猫好きだらけの田舎だから可能だったことです。
ここでは畑という名の優良トイレは存在しません。
猫のトイレシーン自体は山ほど見たことのある経験から、「土に代わるものがあれば、大丈夫だろう」と考えていました。
しかし、猫のトイレ事情は私の想像をはるかに超えていました。
一口に「猫砂」と言っても、紙製・木製・シリカゲル系・鉱物系・おから製など色々な種類。
さらに、ペットシーツを使用したり、全自動式のトイレがあったり、人間のトイレを使用したりと、多種多様です。
「猫砂買えばいいや」という生半可な気持ちでホームセンターに来た私は、驚きました。
とりあえず、訓練している時間の余裕はないので人間トイレと全自動トイレは外します。
砂をかく動作がどうなるのかよく分からなかったペットシーツも、除外。
さあ、砂を選ぶぞ。
私の前に並ぶ砂の入った袋の山々。
稲刈りの時の袋の山に似ているなあ、と懐かしさを感じつつ見て回ります。
正直、何がいいのかさっぱりだったので、見た目が砂っぽくて手頃な価格の物を購入。
それが、「炭の猫砂」だったのです。
適当に選んだ砂でしたが、色や質感が砂っぽいためか、しらすは問題なく使ってくれました。
砂をかく音がいいのか、かき心地がいいのか、よくかきます。
また、チーはよく固まるし、ウンも砂に埋まれば殆ど臭いがありません。
しかし、いかんせん埃っぽい。
なまじかき心地が良いばっかりに、しらすがかく度に埃が舞っていました。
私は嗅覚は鋭い方ですが、埃は平気です。
それでもキツイと感じたので、呼吸器が弱い人なら辛いと思います。
また、粒が小さい為か、しらすがトイレからジャンプする所為なのか、砂がよく飛び散ります。
それだけなら掃除すればいいので問題ではないのですが、転がる砂にしらすは飛びつき、遊んだ後にもぐもぐと食べてしまうことがありました。
一粒食べてどうにかなるような危険な物を売っているとは思えませんが、食べ物でないのは明らかです。
食べ続ければ、体に害がないとは言えないでしょう。
これは、他の砂にしてみようか。
埃っぽくなくて、食べても大丈夫で、よく固まる砂がいい。
みすたんが調べた結果、「トフカスサンド」というおから製の砂を試してみることに。
ちょうどお買い得だったので、さらに「極める」という「トフカスサンドK」を購入しました。
そしてついに、「トフカスサンドK」デビューの日。
トイレを空にして洗い、新しい砂を入れます。
袋を持ってきた時点でしらすは興味津々。
袋を齧って遊びたがるしらすをみすたんに預け、開封。
すると、どこかで嗅いだことのある臭い。
ホットケーキミックスを溶いた時の臭いに近い気がしました。
これがおからの臭いなのでしょうか。
今まではグレーの丸い小粒でしたが、これはオフホワイトの円柱形の粒です。
トイレに敷き詰めると、旧猫砂を上にふりかけます。
最初に新聞紙トイレから猫砂に変えた時も、この方法で切り替えているので、大丈夫でしょう。
これが、「トフカスサンドK」に「炭の猫砂」をふりかけた状態。
新しいトイレを設置すると、早速しらすがチェックしに来ました。
「何だろう、色が違うぞ? 臭いもなんか違う…」
そんな感じでくんくん臭いを嗅ぎ回ります。
しばらくそうしていると、おもむろに、もぐもぐと口を動かしているしらす。
まさか。
食べてるよ!
「これ、まあまあいけるかも」
とでも言いたいのか、くんくんもぐもぐを繰り返すしらす。
やめてくれ、違うんだよ。
食べても大丈夫な砂を買ったけど、食べさせたくて選んだんじゃないんだよ。
袋には「食べても無害ですが食べ物ではありません」の文字。
しらすに、聞かせてあげたいよ。
きっと、臭いがおいしそうなのだろうと思い、旧猫砂の中からウンを取り出して投入。
しらすは、より一層くんくんと臭いを嗅ぎます。
頼むよ、ウンやらチーやら染みた砂は食べないでよ。
そこ、トイレなんだからね。
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